2010年01月27日

主治医選びについて(その1)

こんにちは。
今月は斉藤が担当いたします。


前回(10月)のコラムでは、動物の命を預かるとは
どういうことか、私なりの考えをご紹介しました。
その中で、私たち飼い主が持ち合わせておきたい
点を二つ挙げました。

●正しい知識に裏付けされた判断基準(ものさし)

●必要な時は「NO」の意思を示す覚悟と勇気


これらは、今月から数回に分けてご案内する
「主治医選び」の際も必要になると考えています。

では早速本題に入りましょう!



T.はじめに 
〜まずは主治医に信頼される飼い主になろう!〜



犬に限らず、動物を飼育される方の中には、主治医選びで
苦労された経験をお持ちの方もいらっしゃることと思います。
情報が少ない中で、信頼できる獣医さんをどう選べばいい
のか、これは大きな問題です。

私は、「信頼は、獣医と飼い主が共に築いていくもの」と
捉えています。
そのためにも、飼い主が愛犬に「どういう医療を受けさせ
たいのか」まず明確な考えを持っておく必要があるのでは
ないでしょうか。

医療には、不確実性や限界があります。
治療方法を決めるのは飼い主である自分であるとの認識に
立ち、主治医や看護師の説明に分かったふりをせず、納得
できるまで説明を求め、理解する努力が求められると思い
ます。(もちろん、必要な知識を得るための勉強も必要)

ドイツで目にした「獣医師と飼い主が対等にものを言える
環境」の背景には、知識・意識の高い、自立した飼い主の
存在があってこそ成り立つものだと感じました。

先日受講した、家庭動物の看取りのセミナーでご自身も
2頭の犬をお飼いになっている講師の方のお話が印象に
残っています。

せっぱつまった状況下では、飼い主は冷静な判断は
できないもの。だからこそ愛犬が元気なうちから
治療にかけられる費用の上限を決めておき、あらかじめ
主治医に「万が一は、これだけの金額はかけられます
のでよろしくお願いします。」と伝えているのだとか。
そうすることで、病院側も治療がしやすくなる、と。
実際、なかなかここまでできるケースは少ないとは
思いますが、意識は見習いたいと個人的に思います。

さて、では獣医師から見た「よい飼い主」の条件とは
具体的にどのようなものでしょうか?

ご参考までに、昨年10月に開催された「飼い主大学」
の講師を務めた越久田獣医師の見解をご紹介いたします。
一言でいえば「地に足をつけて物が言える鋭い飼い主」
だそうですが、全く同感ですね。

 獣医師から見るよい飼い主とは

●しっかり犬を観察している

●指定された来院日や投薬などの約束を守る

●入院時のストレス軽減のため、クレートトレーニング
 を行っておく

●処方された薬は、指示されたとおり必ず飲ませる
(※自己判断で勝手に止めない。飲ませられない場合は
  必ず報告)

●病変したら、様子を見ず必ず主治医に相談する

●動物病院には定期的に行く。ただし、病気を探す獣医も
 いるため YES/NOをはっきりする

●排泄物や嘔吐物は必ず全量持参する。ペーパーや新聞紙
 では包まず、ビニールで直接採取してくる

●次回通院日を必ず確認(そして守る)

●セカンドオピニオンを希望する場合は、はっきりと獣医に
 その旨伝える

●愛犬が亡くなった時は必ず病院に報告

●ネット上の情報に頼らない
(ネット上の情報の多くが各個人の考えや意見。治療は
 個体や症状によって全て異なる)

●主治医が真剣に話していることは、メモをとるなどして
 しっかり聞く

以上ですが、冒頭の「しっかり犬を観察すること」に付随
して、以下の点も追加してもよいと思いました。

●観察した内容を、要点を押さえ簡潔にしっかり説明できること
 (つまり説明能力を磨くこと)

しっかり観察したとしても、必要な情報を主治医に伝える
ことができなければ、原因特定につながらない(最悪の
場合は誤診)の可能性が出てきます。。
主治医は、飼い主の説明に基づき、膨大な可能性の中から、
原因の「あたり」をつけていきます。ここでの飼い主の
役目は主治医に「情報と様々な視点」を提供し、原因の
絞り込みを手助けすること。

とはいえ、ダラダラ要領を得ない説明では、多忙を極める
獣医師や看護師、また他の患者さんにとって迷惑になり
かねず、あまり身を入れてきいていただけないという
ことも・・・・。

もし、説明に自信がない方は、ノートに箇条書きにして
主治医にノートを見てもらうか、読み上げる方法も
有効かもしれませんね。

私たち飼い主同様、動物医療関係者もヒト。
信頼できる獣医さんと巡り会うには、まず信頼される
飼い主であろうと心がけ努力すること、この姿勢はとても
大切だと私は考えています。

次回は私なりに考える、よい獣医さんの定義をご紹介
したいと思います。


そして来月(2月)は芝田先生の登場です。
どうぞお楽しみに!

ニックネーム だいひょー at 04:31| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする